アプリ作成の成功と失敗

Xamarinを使って家計簿アプリの作成を行いましたが、
その中で、良かったところと悪かったところをまとめてみました。

【良かったところ】
①思い付きで機能を追加しなかった
アプリのプログラムを組んでいる途中で、
「こんな機能もいるのでは?」ということを考えることがありました。

しかし、思い付きで機能を追加してしまった場合、
当初の「たまにの入力で簡単に月の使用金額を管理する」
というアプリの目的が失われてしまう可能性がありました。

そのため、機能の追加・変更は、本当に必要な機能であるかを考えて行うようにしました。

②自分が続けられるという視点でアプリを作成した
明確なコンセプトやターゲットは指定しませんでしたが、
自分が続けられるという基準を設けて、
アプリ作成を行いました。

その結果、必要な機能の検討に役立ちました。

【悪かったところ】
①画面の検討が不十分
画面の項目名の検討が不十分であったため、
画面に表示している値が何を意味しているかが、
わかりにくくなってしまいました。

また、画面の横幅に対して、表示可能な文字の桁数の検討が不十分であり、
当初予定していた項目が、すべて1画面に収まらないという問題が発生しました。

②通常パターン以外の設計が不十分
入力が1回だけの場合(差額が計算できな場合)、引出金額のみの入力などのパターンについて、
設計時の検討が不十分でした。

そのため、テスト実施時にデータ表示の方法等の変更が必要となりました。

テスト時の変更を防ぐために、基本設計でパターンを洗い出すとともに、
詳細設計の際に、基本設計で洗い出したパターンを網羅できるように内部設計を行う必要がありました。

【アプリ作成で学んだこと】
①コンセプト・ターゲットを決める
コンセプトやターゲットを決めることで、
誰にどのように使ってほしいかが明確になります。

そのため、アプリに組み込む機能の検討が行いやすくなります。

②レアケースの洗い出しを行う
初回入力や、通常行われないであろう処理について、
あらかじめ、十分に検討を行うことで、
想定外の処理が発生しにくくなります。

そのため、通常のパターンだけでなく、
レアケースも含め、考えられるすべてのパターンを検討することで、
アプリの品質が向上します。

特に通常行われないであろう処理については、
そもそも入力不可とするのか、入力エラーとするのか、
または、入力を可能とし、入力された場合に正しく動作するように検討する必要があります。

③追加機能については、本当に追加すべきかの検討を行う
アプリを作成していると途中で新しい機能を追加したくなることがあります。
しかし、何も考えずに機能を追加してしまうと、
アプリ全体で整合性が取れなくなる危険があります。

そして、追加したくなったタイミングで、毎回機能追加を行った場合、
アプリがいつまでたっても完成しない危険があります。

また、追加機能とアプリが想定しているターゲットの性質とがあわない場合、
頑張って作っても、だれも使ってくれない、
さらには追加機能により全体の使用感が低下する等のデメリットもあると思いました。

そのため、後から機能追加したくなった場合は、
本当に追加すべきかをよく検討する必要があります。